人気ブログランキング | 話題のタグを見る

キリスト教教育研究所と「建学憲章」

Hi! How are You?

四国学院大学には、キリスト教教育研究所というのがある(http://www.sg-u.ac.jp/syukyou/kiri.htm)。1994年4月1日に設立された。研究所初代の所長である高桑正義氏(愛媛大学名誉教授)は、研究所設立の趣旨を次のように記している。

「1992年社会学部を開設して文学部との二学部の総合大学として発展した四国学院は、教員の人材確保という目的のために、これまでの『全教員がクリスチャンといういわゆるクリスチャン・コード』をはずすこととなった。創立以来の大きな変革に際して『二十一世紀を展望しつつ建学の精神をより明確化し、時代の要請に答えて』制定された建学憲章には『四国学院は、キリスト教信仰による人格の尊厳と自由を基盤として、学術の研究と教育を行う』とうたってある。この建学憲章を教育の場でどのように具現化していくかという重要な課題に対して、キリスト教教育充実検討会が設置されて熱心な討議を重ねた結果、指定の手続きを経て創立されたのが本四国学院キリスト教教育研究所である。

したがってキリスト教教育研究所の設立の趣旨は、第一にキリスト教教育の理論とその実践の方法とを広く研究し、その研究を通して、四国学院におけるキリスト教教育の推進に寄与することである。第二は地域の教会およびキリスト教主義学校・団体の活動に奉仕することである。開かれた、研究所としてキリスト教に関係する人たちに役立ちたいと考えている。四国は、善通寺はローカルな所と考えがちであるが、マルチメディアの時代・地方分権の叫ばれる時代に、目先に捕らわれない研究所としてユニークな存在になりたいものである」(高桑正義「キリスト教教育研究所の創立の趣旨」『四国学院キリスト教教育研究所一九九三年度報告』1994年7月、3-8頁)

高桑氏は、2000年、研究所の所長を退任するに当たって、「(1)大学とキリスト教教育、(2)キリスト教思想研究、(3)四国地方キリスト教史研究、の三つのプロジェックトが鼎の三本足としてバランスのとれた研究成果を挙げて、研究所の成長に寄与することを期待している。さらに、本学院がキリスト教教育の充実と推進のために、研究成果の報告が、具体的なキリスト教教育の要である宗教センターに有用な情報を提供するものであることを願っている。」と述べておられる。

キリスト教教育研究所の活動はキリスト教主義高等教育機関である四国学院の個性のひとつである、この個性が、大学間競争の中で「輝く」とき、学生確保のための困難な状況の中で、一条の光となるのではないかとおもわれるのです。

以下は四国学院大学の「建学憲章」である。
  「四国学院は、1949年に米国南長老教会(当時)宣教師と日本人キリスト者によって、福音主義キリスト教信仰に立つ高等教育機関として設立された。それ以来、学則第1条にあるように、「人としての教養を身につけ、学問の真理を探究し、神と人とに奉仕する人材の育成を目的とする」歩みを続けてきた。創立以来40余年を経た今、21世紀を展望しつつ建学の精神をより明確化し、時代の要請に応えて建学憲章を制定する。
  四国学院は、キリスト教信仰による人格の尊厳と自由を基盤として、学術の研究と教育を行う。
  研究は本来自由かつ自立したものでなければならない。同時に、研究は人間性の豊かな発展に寄与しなければならない。本学院における研究は、真理の探究とともに、キリスト教信仰に培われた十全な人間性の追求を目指す。
  本学院の教育は、地域社会と国際社会のさまざまな分野で神と隣人に仕え、正義と平和を希求する良き市民として、未来を創造することのできる有為な人材の育成に努める。
  四国学院は、キリスト教信仰に立ち、歴史的世界的視野をもって、人権の尊厳と社会的公正を追求し、人類の福祉と平和に貢献する人間性を尊重する。
  本学院の構成員は、この建学憲章を遵守する。          1991年12月13日」

それでは皆様ごきげんよう。

by Jedinagare | 2007-11-28 00:10 | 四国学院大学  

<< 『大学とキリスト教教育』 貧しいものは幸い? >>